ニュース・活動報告

新宿駅痴漢冤罪事件・被害者13回忌に伝える

「母は、これからも息子と共に」

十三回忌を迎えて

息子・原田信助が、2009年12月11日に急逝してから12年の歳月が過ぎました。
同月のクリスマスの日、息子が好きだったケーキを買いに西武デパートに行きました。涙が溢れてきて、泣きながら帰路に着きました。
クリスマスになると当時のことが想い返されます。

その頃、息子が残した事件直後を記録したボイスレコーダーを聞き終え、真実を明らかにしなければならないと考えていました。
ご協力して下さる方々にお会いすることができて、新宿駅での目撃者探し、国賠訴訟と日々を過ごし、ささやかながら息子の供養を続けて参りました。
無事に十三回忌の法要を行なうことが出来て、お世話になった方々に心より御礼申し上げます。

裁判は敗訴しましたが、清水 勉先生を始めとする弁護団の先生方、傍聴等の御支援を頂いた皆様のご厚情に深謝いたします。
犯罪被害者家族の会ポエナの方々、国賠ネットワークの方々、ホームページを立ち上げ今も続けて下さる方、毎年命日に花束をお供え下さる方、事件後の経緯をお見守り下さる方々にお会いする事ができたのは、息子の導きではないかと思います。息子はきっと共にいてくれるのだと思っています。

毎年命日にご一緒して頂き、今回の法要に御参列頂きました方、長年のご支援に感謝しております。
皆様にとって、来たるお年もご健康でより良いお年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。
冬至に向かい、寒さは厳しさを増して参ります。
どうぞくれぐれもご自愛くださいませ。



(写真:原田尚美さん)
(駄句6句)
息子逝き 十二年過ぎし 師走の日
年の瀬の 十三回忌に 友の情
命日に 花手向けし人に 感謝して
公園の 片隅に咲く ビオラ愛で
紅葉の 息子走りし 飛鳥山
寒中に 黄金の銀杏 風に舞い
 ご一笑頂ければ幸いです。

原田 尚美

令和3年12月12日


 事件から12年の2021年12月11日、13回忌の法要を終えて、新宿駅痴漢冤罪事件被害者原田信助さんの遺族、原田尚美さんが長い闘いを振り返り、今現在の思いを寄せてくださいました。
 新たに迎える2022年は令和となってはや4年となります。新型コロナ感染対策に社会の関心が集中し、多くの犯罪被害者は公正・迅速な捜査、裁判の進行に大きな不安を抱えていることでしょう。マスコミに取り上げられる事件報道の質・量ともに後退し、様々な法改正を要望してきた被害者団体も大きな壁にぶつかっています。

 家族を失う悲劇と、裁判での必死の訴えが届かなかった無力感、全てを経験した原田さんだからこそ、同じ苦しみにある被害者に常に思いを寄せ、被害者の権利が守られるよう訴えていきたいと願っています。法律では裁くことができませんでしたが、信助さんを死に追いつめた3人の若者と、真実を明らかにしようとしなかった警察官たちが許されることはありません。
 その怒りを抱えつつも、これまで支えて下った方々への感謝の思いを伝えたいと願うようになりました。天国の信助さんに毎日語りかけながら、自身の生きる意味を考え続けています。今もひとり暮らし、小さな、本当に小さな身体で仕事も続けている「お母さん」を、どうぞこの先もあなたの心のうちに励まし、支えてくださるようお願いいたします。

2021年12月15日

犯罪被害者家族の会ポエナ

2009年12月10日深夜、原田信助さん(当時25歳)はJR新宿駅で突然、女性のお腹を触ったとして複数の男性から暴行を受け、警察から全く身に覚えのない痴漢容疑で取り調べを受けたその直後、自ら命を絶ちました【新宿駅痴漢冤罪事件】。

その後警察は、亡くなった信助さんを痴漢の被疑者として書類送検し、被疑者死亡で不起訴として処理してしまいました。母親の原田尚美さんは、「息子の身に何が起きたのか」「なぜ息子は死ななければならなかったのか」、真実を明らかにするよう東京都(警視庁)に求め、法廷で訴えてきましたが、一度の検証もされることなく、「痴漢被害者と名乗る女性」も「暴行した男性たち」の証言も聞くことなく、2017年に「最高裁上告不受理」という形で終わらざるを得ませんでした。

(当会HP 参考リンク)
原田信助さんへの違法捜査に対する国家賠償請求訴訟
公正な裁判に向けての要望書(67KB)
【JR新宿駅構内集団暴行事件 】原田尚美さんによる提訴の趣旨文(89kb)

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